石の風車
有漢の「石の風ぐるま」について
太平洋から日本海が高速道路で結ばれ、有漢町はそのほぼ中央に位置します。南の風、北の風を受け、風をおこしていく町づくりのシンボルモニュメントとして造られました。
草原をそよ風が吹きぬけると「石の風ぐるま」が静かに回り、私たちに不思議な感動と安らぎを与えてくれます。
「石の風ぐるま」は高知県在住の彫刻家門脇おさむ氏制作によるものです。7基ある風ぐるまの高さは約5.5m、羽根は全部で18個あり、最大のものは直径242cm、重さ約2トンになります。 すすきの穂がゆれる程度の風で回る石の風ぐるまの回る姿は壮観です。
「石の風ぐるま」が並ぶ芝生広場「風の舞台」は、背景の大平山や権現山の山並みとも調和した壮大な芸術作品であり、自然と人為との見事な融合を見ることができます。 また、多くの人々が出会い、交わる舞台として様々なイベントが「風の舞台」で開催されます。
昔から多くある有漢の石造物
保月の六面石幢(せきどう)と二重塔
国指定重要文化財
六面石幢の幢(どう)とは縦に細長い旗で、それに仏の像や教えを書いて仏を供養したものです。
その旗を6枚合わせた形を位置で型どったのが六面石幢です。
全国でも数少ない六面石幢の遺品中、これほど大きく優れた石幢は他にはなく、 わが国の標準作例として貴重なものです。
高さ264cm、大和伊派石大工の名工井野行恒、嘉元4年(1306年)の作。
保月の板碑
国指定重要文化財
板碑はもともと、仏の供養のために立てられた石塔婆の一種で、関東地方に多く、 石材も緑泥片岩の薄板状のものがほとんどです。
保月の板碑は、硬い花崗岩による珍しいもので、奥行きが熱く、高さ315cm、 幅43cmと様式最大級に属し、第一級の仏像彫刻が施されております。
嘉元3年(1305年)、井野行恒の作。
その他にも、有漢には「阿弥陀地蔵」や「中尾の六地蔵」、「上横見の宝篋印塔(ほうきょういんとう)」など、 多くの石造物があります。